インド系、モンゴル系、チベット系など非常に多様な人種が入り混じっています。そのため、顔も彫が深いインド系、また日本人とパッと見た目が変わらないモンゴル系、チベット系の人達もいます。身長は日本人と比べて全体的にやや小さい人達が多く、高身長の人は滅多にいません。
ネパール人は、比較的おだやかな性格で、静か・友好的な感じの人達が多く、外国人に対して声を荒げるなどの行為はほとんどありません（自国民同士はたまにあるようです）。親しみやすく、勤勉で真面目な人が多いです。日本にいるネパール人は、遅刻をする人は皆無に近く、日本人以上にほとんど全員が時間を厳密に守ります。あと悪かったと思った時は、きちんと謝る人が多く、その点でも日本人に似ています。
宗教は、インド系の人達のほとんどはヒンズー教で、モンゴル、チベット系の人達は仏教が多いです。ヒンズー教・仏教ともに、毎日の日中のお祈りの習慣などは特にありません。ヒンズー教の人達は原則として牛肉を食べませんが、外国ではOKという自己ルールを適用している人も数多くいます。仏教徒には食事の制限はありません。飲酒、喫煙は両宗教ともに特に制限はないのですが、ネパール人で習慣を持つ人は少なく、飲んでもビール1、2本程度がほとんどで、たばこも吸う人は少ないです。
食べ物はほとんど毎日カレーです。カレーも色々な種類があり、多種多様なスパイスを用いますがあまり辛くはありません。数種類のカレーや各種野菜がワンプレートに乗った定食のような食事をよく食べます。他には餃子に似たモモと呼ばれるものや、焼きビーフンに似た食べ物もよく食べます。
ネパールにも隣国インドと同様にカースト制度（身分制度）がいまだに存在します。カーストはヒンズー教の制度ですが、苗字を見ると所属するカーストが分かるようになっています。ネパールの苗字はカーストの他に、所属する氏族の名前がそのまま苗字になっています。
結婚は、大半がお見合い結婚で、親が結婚相手を決めるケースがいまだに多数を占めます。ほとんどは同じカースト内での結婚をしますが、昨今は、恋愛結婚やカースト間の結婚も増えてきているようです。結婚年齢は以前は比較的若くて20代中盤までが多いですが、結婚時には、女性側の持参金や男性側の相手方親族全員に配る高価なお返しのプレゼントが必要ですので、その金額を貯めるまで結婚できず、結婚年齢が遅くなる人も増えています。離婚は1％もない状況で生涯の伴侶を変えません。子供の人数は2～4人程度が多いようですが、一人っ子も結構います。
大家族で住んでいるケースがほとんとで（おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子供、孫など）、家族のうち誰かが海外に出稼ぎに行ってお金を母国に送金し、残された子供、孫を祖父、祖母など残りの家族が育てる、というパターンが多いです。