技能実習の中でも特に応募が少ないのが、「建設・農業、そして1年職種」です。

建設

夏は暑くて、冬は寒い、雨が降ったら濡れる
ーどれも屋外で仕事をするからには当たり前のことですが、この当たり前を嫌う人達が多いため、技能実習の中でも特に応募が少なくなっています。

ネパールは、他の主要な送出し国(ベトナム、インドネシア、ミャンマー、カンボジア、フィリピン)と違って、唯一冬がとても寒い国です。平地でも気温は日本並みで、ヒマラヤの山の方だと氷点下となります。なのに家に暖房がありません。従い、冬の寒さに対して日本人よりも耐性が強いと言えます。夏も極端に暑いところが多く、一番高い季節の外気は嘘みたいですが40℃を超えて50℃近くになります。しかも冷房もありません。 なので、逆に「日本の夏・冬は過ごしやすい」と言う人が多い程です。

一般社団法人日本ネパール技能実習特定技能協会では、ネパール送出し機関5社からの応募者を集めています。従って、これまで全ての建設案件に対し、必ず求人数の3倍以上の候補者を1週間程度で提案することに成功してきています。

建設職種の中でも特に強みは「鳶(とび)」です。

世界の屋根と呼ばれるヒマラヤで、登山山岳トレッキングガイドを務めながら6,000~8,000m級の山に登った経験者がゴロゴロいます。山羊しか通れないような獣道を平気で往復している人達ですので、50~100m程度の現場の高さなどなんてことない、と豪語するのは驚きです。

農業

建設と同じく屋外作業ですが、建設より少しだけ集まりやすい職種です。理由は、ネパール人の実家の9割以上が農家で農作業はいわば小さい頃から手伝って慣れているから、です。

農業も1案件の求人数の最低3倍以上の応募者をネパール送出し機関から提案しています。

1年職種

これこそ日本ネパール交流支援協会の最大の強みの1つです。

1年職種は、ベトナムからの送り出しは来日までの諸費用の高さの関係なのか、まず誰も希望者がいません。その他の国でも応募者が皆無に近い状態です。日本ネパール交流支援協会では、今まで寄せられている全案件の1/3以上が1年職種の案件です。

倉庫・物流、製材などの職種ですが、どの案件も建設・農業と同じく、ネパール送出し機関から1週間程度で求人数の3倍以上の応募者を提案しています。

1年職種の場合は、特別なアフターフォローも実施します。求人は成功しても、来日してから1年しか“稼げない”と逃亡のリスクがあります。
このため、日本ネパール交流支援協会では、1年職種で来日する全員に対して、①N4の取得、②技能試験の合格、を義務付けます。
この2つに合格すれば、特定技能につなげることが出来、さらに5年日本にいられる可能性が高まりますので、逃亡のリスクが格段に減ると考えています。